電線の許容電流値と接続要件

電線の許容電流 第1種電気工事士

今回は電線の許容電流値と接続要件について学習していきます。

電線の許容電流値と接続要件

絶縁電線の許容電流

電線の絶縁物は温度上昇によって劣化するため、絶縁物の種類ごとに最高許容温度が定められています。電線に電流が流れると、わずかな電気抵抗により発熱しますが、電流を常時流し続けても絶縁物が最高許容温度まで達しない電流の限界値を許容電流といい、電線の材質・太さ、絶縁物、施工方法、周囲の温度などによって定められています。



許容電流の基準となる絶縁電線の太さは、単線の場合はその直径で、より線の場合には素線の総断面積で表します。

電線の許容電流

同一管に収めるときの電流減少係数

絶縁電線を電線管やケーブル外装などに収めると、ジュール熱による発熱が大きくなるため、電線管やケーブル外装に収めた絶縁電線の許容電流はその分少なめに規定します。

どのくらい少なくするかは、同じ管内に何本の電線を収容するかによって「電流減少係数」が決められていて、許容電流に電流減少係数をかけた値が許容電流となります。

電流減少係数

電線接続の要件

電線同士を接続するときは、火災や感電防止のために、以下の条件を満たすことが求められています。

①電線の電気抵抗を増加させない

②電線の引張り強さを20%以上減少させない。ただし、電線に加わる張力が電線の強さに比べて著しく小さい場合は除く。

③接続部分には、接続管その他の器具を使用するか、ろう付けをする

④接続部分に絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のある接続器を使用する場合を除き、接続部分を絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力があるもので十分被覆する

⑤コード相互、キャブタイヤケーブル相互、ケーブル相互またはこれらのもの相互を接続する場合は、コード接続機、接続箱その他の器具を使用する。ただし、断面積8㎟以上のキャブタイヤケーブル相互を接続する場合を除く

電線接続要件

まとめ

①電線の太さによって許容電流が決まる。

②電線を管や外装に収めるときは、許容電流には減少係数を乗ずる。

③電線相互の結線は、管内不可、絶縁被覆と同等以上の絶縁効力

電気抵抗値増加させない強さ20%以上減少させない

今回は電線の許容電流値と接続要件について学習しました。第1種電気工事士の試験には必須の項目となりますので、よく理解しときましょう!

 

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