単相3線式配電線路

電気工事士 第1種電気工事士

今回は単相3線式配電線路について学習していきます。

単相3線式配電線路

中性線に流れる電流

単相3線式配線は、一般住宅で100Vと200Vの両方が使える配電方式です。下図で負荷1と負荷2が等しい状態を平衡負荷と呼び、このとき中性線の電流は0Aになります。負荷が不平衡(負荷1と負荷2が異なるとき)の場合には、中性線には、電流Aと電流Bの差の電流が流れ、その向きは、電流値の大きな方と同じになります。



平衡負荷

負荷の端子電圧

平衡抵抗値負荷の場合

負荷が平衡状態の時には中性線には電流が流れませんから、負荷にかかる電圧は、1本の電線の電圧降下分のみを引けば求められます。

不平衡負荷(力率不平衡)の場合

負荷が不平衡の時には中性線に電流が流れます。力率が不平衡の場合は、ベクトル(矢印)を用いて中性線電流を求め、負荷にかかる電圧のその分を含めて求めることになります。

 

中性線の断線

単相3線式配線の中性線が断線すると、電圧が2倍の単相2線式電源に、負荷が直列に接続した状態になります。もし負荷が不平衡負荷であれば、片方の負荷に過電圧が加わり焼損する恐れがあります。このため、単相3線式配線の中性線への過電流遮断器の施設は原則禁止されています

中性線の断線

まとめ

①単相3線式の中性線電流は、平衡負荷の状態では流れない。

②中性線が断線すると、不平衡負荷なら焼損の恐れがある。

中性線には過電流遮断器を施設してはいけない。

今回は単相3線式配電線路について学習しました。第1種電気工事士の試験には必須の項目となりますのでよく理解しておきましょう!!



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