交流回路と位相

電気工事士1 第1種電気工事士

今回は交流回路と位相について学習していきます。

交流回路と位相

電圧と電流の時間的ずれ「位相」

交流回路を構成する基本要素は、抵抗とコイル(インダクタンス)、コンデンサ(キャパシタンス=静電容量)の3つです。そのコイルとコンデンサに交流電圧を加えると、加えた電圧の変化に対して流れる電流の変化にずれが生じます。それが位相のずれです。これは両者が内部に電気エネルギーをため込んだり放出したりする性質を持つために起こる現象です。



 

交流回路と位相差

交流回路での抵抗R、インダクタンスL、静電容量C の電圧・電流の位相のずれを表すときにベクトル図を使います。ベクトル図は、電圧・電流の実効値を矢印の長さで表現し、位相のずれを矢印の角度を表現します。

●抵抗に流れる交流電流

交流回路に抵抗を接続すると、電源電圧と同相(位相のずれがない)の電流が流れます

●インダクタンス(コイル)に流れる交流電流

交流回路にコイルを接続すると、電源電圧より90°位相が遅れた電流が流れます。コイルには、流れる電流の変化を嫌う性質があり、現状を維持する方向に電流を流そうと働くので、電圧の変化に対して電流が遅れて変化するのです。

●静電容量(コンデンサ)に流れる交流電流

交流回路にコンデンサを接続すると、電源電圧より90°位相が進んだ電流が流れます。コンデンサには変化を好む性質があり、電圧の変化の最も大きいところで電流が最大になるのです。

交流回路と位相差

まとめ

①交流電圧の変化に対する電流の変化の時間的なずれを「位相」という

抵抗に流れる電流は位相のずれはない

コイルに流れる電流は、電圧より90°位相が遅れる

コンデンサの電流は、電圧より90°位相が進む

今回は交流回路と位相について学習しました。第1種電気工事士の試験には必須の項目となりますので、よく理解しておきましょう!!



第1種電気工事士の技能試験に必要な工具、筆記試験の参考になる本

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓