直流過渡現象

電気工事士 第1種電気工事士

今回は直流過渡現象について学習していきます!

直流過渡現象

R-C直列回路のコンデンサの充放電(突入電流)

電気的な安定状態が瞬間的に大きく変化したときに、また安定状態に戻るまでの変化の状態を過渡現象あるいは過渡特性と呼びます。電気回路では、電路を遮断したり、開閉器を閉じて通電した瞬間がそれにあたります。



コンデンサは、電路の開閉器を閉じた瞬間に大きな電流が流れ込み、充電が進むにつれて電圧上昇して電流が減少し、最後には電流は流れなくなります。開閉機が閉じた瞬間に流れ込む電流を突入電流と呼び、コンデンサの劣化原因や他の部品を壊す原因になります。

充電特性

R-L直列回路のリアクトルの過渡現象(アーク放電)

コイルは、電流が一定で変化がないときは抵抗がゼロとして働きますが、電流が変化するとその電流の変化を妨げる方向に起電流が発生します。これを逆起電力と呼び、開閉器を閉じて電圧を加えても電流はすぐに流れず、逆起電力が減少するにつれて徐々に電流が増加して安定します。

高圧受電設備の進相コンデンサに直列リアクトルを併設する理由は、電路に通電した瞬間にコンデンサに流れようとする突入電流を、コイル(リアクトル)の起電力と相殺させて緩和するためのものなのです。

また、通電中の電路を遮断したときに開閉器の接点で発生するアーク放電は、回路のリアクトル成分で発生する逆起電力のしわざです。

R-L直列回路

まとめ

過渡現象は、瞬間的な電流変化が安定状態に戻るまでの変化の状態

②コンデンサには、電路の開閉時に大きな充放電電流が流れる

③コイルの電路を通電状態で切ると、大きな起電力が発生する

④過渡現象が発生してから安定状態になるまでの速さが時定数

今回は直流過渡現象について学習しました!第1種電気工事士の試験には必須の項目となりますのでよく理解しておきましょう!!



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