今回は、高圧工事の器具と材料について学習します。
高圧工事の器具と材料
配線用材料
高圧受電設備の工事に使う材料を覚えましょう。
- OC電線
架橋ポリエチレン被覆の屋外高圧架空絶縁電線。硬銅線を使用している。
- KIP電線
キュービクル内の機器配線用の高圧絶縁電線。絶縁被覆はエチレンプロピレンゴム。Kは機器用であることを表す。
- CVケーブル
高圧引込み用のケーブルで、軟銅線を架橋ポリエチレンの絶縁被覆で覆い、さらに塩化ビニルで覆ったもの。半導電層と遮へい銅テープで電界分布を均一にしている。
- CVTケーブル
1心CVケーブルを3本撚り合わせたもの。 CV ケーブルより許容電流が大きく、地絡事故が起きても線間事故になりにくい。
- 可とう導体
変圧器の低圧二次側端子と低圧幹線(バスダクトや導体母線などを)接続するための可とう性のある導体。地震などの揺れで変圧器端子のブッシングを傷めるのを防ぐ。
- 銅帯クランプ
高圧受電設備の低圧母線用導体相互を接続する材料。銅帯をクランプするため、渦電流対策として、片側には非磁性体を使用する。
- 分岐スリーブ
太い電線を接続するための材料。接続点に張力がかからない箇所で用いる。分岐スリーブは屋内用。
- ストレスコーン
高圧ケーブル末端の銅遮へいテープを円錐形にして、電位斜度を緩やかにする。電気力線の集中を緩和して長期使用するケーブル破壊を防ぐ。
施設用材料
- 高圧耐張がいし
高圧架空絶縁電線を電柱や造営材に引き止める工事材料。赤い帯は高圧用の目印。
- 引留めクランプ
耐張がいしに取り付けて使うもので、高圧架空絶縁電線をくわえ込んで引き止める。
- 絶縁カバー
引留めクランプを覆う絶縁カバー
- 玉がいし
電柱の支線の途中に取り付けて、断線した架空電線が支線に触れても感電を防ぐ。
- 支線用打ち込みアンカー
地中に埋め込んで電柱の支線を引き止める。
- 巻き付けグリップ
電柱の支線を玉がいしや支線棒に固定するためのバインド線。
- 高圧引き込みがい管
高圧絶縁電線を壁に貫通させるときに用いるがいし。
- 高圧屋内支持がいし
開放型高圧受電設備のパイプフレームに取り付けて、高圧絶縁電線または銅棒を支持するがいし。
まとめ
①Kがつくのは機器配線用電線
②変圧器の低圧側端子と母船との接続には可とう導体を使用
③高圧ケーブルの末端には、ストレスコーンで電位斜度を緩和する。
④低圧母線用銅帯相互は銅帯クランプで接続する。
今回は高圧工事の器具・材料について学習しました。第1種電気工事士の試験には必須の項目となりますので、よく覚えておくようにしましょう。
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