高圧受電設備の接地工事

接地工事 第1種電気工事士

今回は高圧受電設備の接地工事について学習していきます。

高圧受電設備の接地工事

接地工事の原則を覚えよう

高圧受電設備で覚えておくべき接地工事は、以下の通りです。



A種接地工事・・・高圧機器の鉄台金属製外箱、避雷器、屋内配線の高圧ケーブルの遮蔽銅テープ

B種接地工事・・・高圧を低圧に変圧する変圧器の低圧側の中性点

D種接地工事・・・計器用変圧器や変流器の二次側、接触防護措置を施した屋内配線の高圧ケーブルの遮蔽銅テープ、架空ケーブルのちょう架用線およびケーブルの金属被覆

B種接地工事(混触による低圧電路の危険防止)

変圧器の低圧二次側中性点に施すB種接地工事では、接地抵抗の最大値は、150[V]を高圧配電線の1線地絡電流の値I[A]で割った値になります。ただし、高圧電路と低圧電路の混触事故が起きたときに、自動的に高圧側の電路を遮断する装置を施した場合には、その動作時間によって接地抵抗の最大値は300V/Iまたは600V/iになります。

また、B種接地工事で使用する接地線は、直径2.6mm以上の軟銅線を用います。

接地極の材質と共用

接地極の材質は、銅板あるいは銅棒が一般的ですが、鉄棒、鉄管などでも構いません。

なお、同じ箇所に2種類以上の接地工事を施す場合には、避雷器の接地極をのぞいて、接地抵抗値の小さい方の接地工事で他の接地工事と共用できます。

A種・B種の接地線・接地極に人が触れるおそれがある場所での施設

柱上に施設した高圧機器に接地工事を施す場合のように、A種やB種の接地線や接地極に人が触れるおそれがある場所では、合成樹脂管などで接地線を覆い、接地極の位置は以下のように定められています。

地下75cm以上の深さ

②鉄柱や金属体に近接するときは金属体底面から30cm以上の深さにするか金属体から1m以上離す

高圧ケーブルのシールド(遮へい銅テープ)の接地

屋内配線の高圧ケーブルのシールド(遮へい銅テープ)には、A種接地工事を施します。ただし、ケーブルに接触防護措置が施されている場合には、D種接地工事にできます。

また、高圧ケーブルに零相変流器を施設する場合には、ケーブル内で発生する地絡事故まで確実に検出するために、ケーブルシールドの接地は、負荷側で接地しなければなりません。

まとめ

①接地工事は接地抵抗の低い方で兼用可能

今回は高圧受電設備の接地工事について学習しました。第1種電気工事士の試験には必須の項目となりますので、よく理解しておきましょう!



 

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