過電流遮断器と保護協調

継電器の協調 第1種電気工事士

今回は過電流遮断器と保護協調について学習していきます。

過電流遮断器と保護協調

保護協調

需要家側で発生した事故が電気事業者の系統設備に及ばないように、そして事故時の停電が拡大しないようにとる対策が保護協調です。

保護協調には、過電流保護協調地絡保護協調があり、電気事業者の配電変電所に施設された保護装置(過電流継電器、地絡継電器)の動作より、需要家側の保護装置の方が先に動作するように設定するもので、負荷側に近い保護装置ほど動作までの時間を短く、動作電流を小さくするのが原則です。



試験では、動作特性グラフが表示されて、どれが正しいかを問う問題がよく出ます。

継電器の協調

過電流継電器の設定

過電流継電器は、変流器で検出した電流が整定値を超えたときに、高圧遮断器のトリップコイルを作動させ、電路を開く保護装置です。

過電流継電器の整定要素には、瞬時電流と随時電流、そして限時時間の3つがあり、瞬時電流は短絡事故時の大電流に対する遮断電流を、限時電流は過負荷による過電流を、そして限時時間は遮断機能の動作時間を設定します。

動作電流の設定

電流整定タップの最適な動作電流位置にネジを締めて設定します。

動作時間の設定

動作時間は、タイムレバーのメモリ(1〜10)で設定します。

電力系統との保護協調を図るため、配電用変電所の過電流継電器より速く動作するように選定します。

まとめ

①保護装置は、負荷側に近いものほど動作時間を短くする

②過電流継電器(誘導形)は、タップで動作電流、レバーで動作時間を整定

③変流器の定格二次電流は5A

④過敏に動作しないように安全率を取る

今回は過電流遮断器と保護協調について学習しました。第1種電気工事士の試験には必須の項目となりますので、よく理解しておきましょう!

 

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