今回は汽力発電について学習していきます。
汽力発電
汽力発電のしくみ
蒸気の圧力でタービン(羽車)を回転させ、発電機を回すのが汽力発電です。蒸気をつくるために石油や天然ガスを燃やすのが火力発電所、ウラン原子の核分裂を利用するのが原子力発電です。
円筒型回転磁形発電機
タービン発電機は、水車発電機に比べて回転速度が速いので、発電機は直径を小さく軸方向に長くし、軸を水平方向に寝かせたもの(横軸型)が一般的です。回転子は、風損を減らすため非突極形の円筒形回転界磁形が用いられます。
熱サイクル(ランキンサイクル)
汽力発電では、熱エネルギーを有効に使うために水・蒸気を循環させる熱サイクル(ランキンサイクル)が構成されています。そして発電効率を高めるために、タービンを出た蒸気の熱を再利用して熱効率を上げるしくみが採用されます。
・基本的な熱サイクル
汽力発電の基本的な熱サイクルを覚えましょう。
・再生サイクル
タービンの蒸気の一部を途中から抜き出して、復水器からボイラに向かう給水の加熱(給水加熱器)に使用することで、エネルギー効率を上げるシステムです。
・再燃サイクル
高圧タービンを回した後の蒸気を再熱器に送り、再加熱して低圧タービンを回すことでエネルギー効率を上げるしくみの熱サイクルを再熱サイクルといいます。
また、再生サイクルと再燃サイクルを組み合わせたシステムが再燃再生サイクルです。熱効率が良いため、多くの汽力発電所で採用されています。
まとめ
①熱サイクル(ランキンサイクル)を覚えよう
②ボイラ→加熱器→タービン→復水器→給水ポンプ
③タービンの蒸気で給水を加熱する再生サイクル(給水加熱器)
④高圧蒸気を再加熱する再燃サイクル(再熱器)
今回は汽力発電について学習しました。第1種電気工事士の試験には必須の項目となりますので、よく理解しておきましょう!
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