誘導電動機

誘導電動機 第二種電気工事

今回は誘導電動機について学びたいと思います。

誘導電動機のしくみと回転速度

誘導電動機は、交流電源で回転するモータです。回転子の構造により、巻線形やカゴ形があり、洗濯機や換気扇のモータのように家庭のコンセントで使う単相誘導電動機と、エレベータや工場の動力として利用する三相誘導電動機があります。第二種電気工事士の試験では、一般的なカゴ形三相誘導電動機について出題されます。



誘導電動機

三相誘導電動機の始動法

三相誘導電動機の始動法は、全電圧指導法やスターデルタ始動法などがあります。

全電圧始動法は、電源電圧を直接加える始動法で、始動時の電流が定格電流の6倍〜10倍と大きくなるので、定格出力が5kW以下のかご型誘導電動機に使います。

スターデルタ始動法は、スターデルタ始動器などを使って始動時は固定子巻線をスター結線と呼ばれるつなぎかたにして電流を3分の1に抑え、定格速度に近づいたらデルタ結線と呼ぶつなぎかたに切り替える方法です。定格出力が10〜15kW以下のかご型誘導電動機に使われます。

回転を逆転させる方法

三相誘導電動機の回転方向を逆にするには、3本の電源線のうち、どれか2本を入れ替えます。

力率の改善対策

電動機などの巻線に電流が流れると、電流は電圧よりも遅れて流れます。電圧と電流に時間的なずれがあると、仕事をしない電流が増えるため、電動機が消費する電力より大きな電力を電源から供給してやる必要があります。この割合を力率と呼びますが、力率が低いほど、同じパワーを出すのに大きな電流が必要になります。そこで、無駄な電流を減らすために、電流を進める作用をもつコンデンサを負荷に並列に接続して、コイルで遅れた分のずれを少なくする対策を取ります。この力率改善のために、設置されるコンデンサが進相コンデンサです。

進相コンデンサ

まとめ

今回は誘導電動機についてやってきました。第二種電気工事士の試験にはかご型誘導電動機について出題されますので、よく理解しとくようにしましょう。